05:20 酒田出発
東の空が少し白みはじめた頃、出発。空にはまだ三日月と明けの明星が。
まず山居倉庫を散策。明治26年(1986年)に建造された米倉です。酒田は水運の発達した最上川の最終地点であることと、周辺に庄内平野を抱えていることから、米の取引が活発に行われ、壮大な倉庫群が建造されました。下の蔵の写真は、JR東日本の観光ポスターで吉永小百合さんとともにPRされているまさにその場所です。しかも、この倉庫は現在もJA全農庄内が所有しており、立派な米倉として現役なのです。
06:30 日和佐公園散策
ここ日和佐公園は市民の憩いの場所であるらしく、まだ朝早いというのに多くの人が散歩をしていたりラジオ体操をしていたり賑やかでした。
奥の細道での酒田の記述はあっさりしたものですが、尾花沢の清風に紹介されてであろう、酒田でも多くの俳人に囲まれ句会を催したようです。句は2句載せられています。
”あつみ山や吹浦(ふくうら)かけて夕涼み”
”暑き日を海に入れたり最上川”
また、酒田は多くの文人に愛された土地らしく、この日和佐公園には文学の小道が整備されており、芭蕉のほか、井上靖、野口雨情、田山花袋、若山牧水、斉藤茂吉などなど多くの碑が建てられています。

また、酒田は江戸時代の交通の要所として栄えた場所らしく山形県指定文化財の白亜の立派な灯台も有ります。酒田市教育委員会の案内板より:木造六角洋式灯台で、明治28年(1895年)最上川左岸河口に竣工された。高さ12.83m。
この後、芭蕉は象潟を目指して海岸沿いを北上します。途中、庄内砂丘を歩いていったようなので、そちらにも向かったのですが、そこは細く長い砂道。私のロードでは到底走れそうもないので、しばらく景色を楽しみ、もとの道へ引き返す。
08:15 静岡県・森町の伊藤さんとの出会い
象潟へ向けて遊佐町付近を北上していると、前に荷物をたくさん載せて走ってる男性発見。大学生あたりが自転車旅行しているのかなと思ったら、さにあらず。54歳で初ツーリングの元気なオジサンでした。しかもその初ツーリングで静岡から北海道までの約1200km走破を目論んでいるという。テーマは、静岡の森町から北海道の森町へ行こうということで、そのプランは男性の地元の静岡新聞で紹介(9月29日版)されており、記事を見せていただきました。
54歳で初ツーリングしかも1200km、すごいですね!私もすごく励まされました。
伊藤さんは、その後無事、北海道森町へ到着し、大歓迎を受けたようです。
08:48 吹浦 十六羅漢岩
”あつみ山や吹浦(ふくうら)かけて夕涼み”
吹浦には海に面した岩に十六体の羅漢(仏像)が刻まれている”十六羅漢岩”があり、観光名所となっています。そのそばに句碑が立てられています。

09:30 三崎峠
ここには奥の細道(旧道)が残っています。少し歩いてみたのですが、あまり歩く人はいないらしく、道には草が生い茂り、先に進むと木が生い茂った道となり、あまり楽しいものでは有りませんでした。このあたりには手長足長という鬼がいて「鬼のいるときは「ウヤ」、いないときは「ムヤ」と鳴いて知らせた。旅人はその鳴音声を聞き分けて通行しなければならなかった。」という伝説が残るところです。側には、遊歩道があるのでそちらへ。ちょうどここは山形県と秋田県の県境なので、その標識がささやかにおかれていました。伝説にちなんで有耶無耶の関というのがこの辺りにあったといわれ、芭蕉も奥の細道に記しているのですが。残念ながら見つけられず。

10:10 秋田県突入
初・秋田ですー。象潟までだけのほんの体験程度ですが、秋田に来ちゃいました。
12:00 象潟・蚶満寺
かつて芭蕉が訪ねた頃の象潟は、潟の中に小島が浮かび松島とならぶ、景勝地だったようですが、年が経るにつれ潟の潮が引き、陸地となり、いまや田園風景。田んぼの中に小島が浮かんでいます。不思議な光景です。
”象潟や 雨に西施が ねぶの花”
ねぶの花とは合歓の花のこと。象潟の町の花になっています。 西施とは紀元前5世紀の中国四大美人の一人。救国のために敵国に身を捧げた悲劇的な美女です。
(案内板より)
慈覚大師の開創による蚶満寺には、西行法師、北条時頼、松尾芭蕉など多くの歴史上の人物が訪れている。この周辺一帯はかつて松島と並び称された九十九島の景勝地であったが1804年の大地震で一夜にして海底が隆起し現在の陸地となった。
13:00 象潟から酒田まで輪行で移動
朝から見どころ満載で時間が経つのが早い、でも酒田でラーメンを食べたい。ということで、酒田まで輪行。海岸沿いを走るので、きれいな海と振り返れ鳥海山が見えすごく眺めがいいです。
14:00 酒田着 酒田ラーメン・満月へ
酒田は港町なのでもちろんお寿司など魚料理がおいしいのですが、その魚を使ってだしをとった酒田ラーメンも有名なようです。酒田ラーメンののぼりを抱えるお店はたくさんありどこに行くか悩ましいのですが、王道を行き一番人気のワンタンラーメン満月へ。 ワンタンはやはりおいしかった。とろとろ柔らかいのですがコシがあり、なかの豚肉もおいしい。食べ終えて店を出ると、品切れ閉店の札が。ぎりぎりセーフ。

住所/酒田市東中の口2-1 TEL/0234-22-0166
営業時間/AM11:00~PM4:30
定休日/毎月2・12・22日 不定休
http://www.sakatano-ramen.com/omise/mangetu/mangetu.html
17:00 庄内浜 湯の浜温泉付近
ラーメンを食べ終えると、今日の宿泊地・三瀬へ向けてひたすら走る。三瀬は山形でも新潟寄り、温海温泉の少し手前です。YHがあるのでそこで宿をとることに。
夕暮れ時にちょうど湯の浜温泉あたりを通過。実は、芭蕉は海岸沿いは通らず内地部を通ったので、私もそのルートを予定していたのですが、夕陽につられて海岸沿いを走ることに。おかげで刻々と沈み行く太陽を見ながら走ることができ、足も軽く感じました。
18:00 山形・三瀬YH泊
夕食はYHの案内で、なんと出発地の鶴岡まで舞い戻り。市内の若林というお店で食事をすることができました。お刺身やらうなぎやら魚介お味噌汁やら盛りだくさんでおいしかったです。帰りには温泉にも連れて行ってくれて親切なYHのお兄さんでした。
ただ、ここのYHのお兄さん、かなりの自然食主義。添加物全否定どころか、毒物のようにお話をされており、特に味の素が槍玉に挙げれて、ごはんを食べながら切々と語られるので、少し辟易しました。私が感じた印象ではやや中途半端な知識で専門的なことをお話されたのが罪深いなと思いました。グルタミンソーダにはD-体,L-体があり天然にない異性体のほうが販売されている、化学調味料で人が死ぬ(チャイニーズシンドローム)、玄米で末期がんが治るなど、それほんとなのってかなり首を傾げてしまいました。
うなぎ若林 山形県鶴岡市末広町11-9
TEL/FAX:.0235-24-3701 Mail:info@unawaka.com
営業時間:11:30~23:30 定休日:不定休 駐車場:3台 座席数:30席